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ABS(資産担保証券)
【えーびーえす;しさんたんぽしょうけん】


ABS

一定のキャッシュフローを発生する債権を担保として発行される債券などを指す。ただし、住宅ローンそのものを担保にするものはMBS(Mortgage Backed Securities)として、これとは区別される。
この担保はいろいろなものがありうるが、主なものとしては①住宅(ローンではなく住宅本体を担保とする。HELs、Home Equity Loansとして知られる)、②自動車ローン、③クレジットカード債権、④学生ローンなどがある。
通常、これらの債権を処分したい金融機関は、これらをABSの発行者となるSPV(Special Purpose Vehicle、特別目的会社)に引き渡す。SPVは当該金融機関に対価を渡し、金融機関はこの段階で融資資金を回収できる。SPVは買い取った債権を裏付けとする証券(これがABS)を発行し、投資家に発行する。これによりSPVは買取資金を回収できる。その後は、裏付債権からの返済などを管理し、投資家に配当・(最終的には)元本などの支払いを行う。
金融機関にとってのABSのメリットとしては、上記にあるようにSPVへの売却により、早期に資金を回収できることにより一定の自己資金を再投資などに有効に活用できるとともに、従来のように長期間債権を保有することによるデフォルトリスクも切り離すことができる点である。




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日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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