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信用収縮(クレジット・クランチ)
【しんようしゅうしゅく;くれじっとくらんち】


金融機関が貸出しを抑制することにより、金融市場に資金が十分に供給されなくなる状態。リーマンショックなどの大きな経済的衝撃により金融機関の間に不安が広がり、相手の信頼性も揺らぐようになると、一般の借り手はもとより金融機関間においても貸し渋りのような現象が発生する。通常、金融機関は日常的に資金の出し入れをしており、手持ちが多い場合は一時的に市場に放出して利息を稼ぎ、手持ち資金が不足しそうな場合は一時的に市場から調達したりしている。しかし資金の調達が難しい雰囲気が広がると、資金ショートを防ぐために、資金を手元に抱え込むような動きが広がることとなる。こうなると、市場での資金の出し手・資金量はますます少なくなり、より資金調達が困難となることから、個々の金融機関はさらに手持ち資金を厚くしようとする。このようにして、資金市場における資金の流通が急速に細ってしまうことになる。この動きがスパイラル的に進行するのを防ぐため、中央銀行がこの現象を察知した場合、市中に対して大量の資金供給を行い、金融市場が麻痺しないようにしている。




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「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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