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総量規制
【そうりょうきせい】


1980年代後半のいわゆる不動産バブルの沈静化のために取られた施策(それ以外にも現在の貸金業関連の用例もあるが、ここでは除外する)。当時、不動産価格の上昇の一つの原因が不動産向けの融資の拡大にあったとみられたことから、その抑制を狙って1990年3月に大蔵省(現:財務省)銀行局から通達が発出された。その中で「当面、不動産業向け貸出しについては、…その増加率を総貸出しの増加率の範囲内に抑制する」とした部分が、いわゆる総量規制とされる。これにより、金融機関は不動産向けの融資のみを拡大することが困難となった。
これに併せて「三業種規制」といわれる、不動産業・建設業・ノンバンクに対する融資状況の報告も求めることとし、この量的な規制と監視の強化という二つの面からの規制により、不動産バブルに急ブレーキがかかることとなった。




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日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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