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リーマンショック
【りーまんしょっく】


2008年9月15日にアメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザースが破産申請(Chapter11・チャプターイレブン)を行った。それとそれ以降の経済的混乱を指していう言葉。
2007年の米国住宅市場のピークアウトに始まり、サブプライムローン問題も深刻化し、当時の経済には暗い影が差していた。2008年に入ると以前から証券化商品により経営が悪化していた投資銀行第5位のベア・スターンズが立ち行かなくなり、3月16日にJPモルガン・チェースに救済合併される。また、住宅ローンの証券化を扱っていたファニーメイとフレディマックの状況も悪化し、米連邦住宅金融局は9月6日にこれら二つの企業体を管理下に置くと発表した。さらに大手保証会社のAIGも資金繰りが悪化し、救済策の検討が進んでいた。
このような神経質な展開の中、リーマン・ブラザースの資産の劣化が問題となり資金繰りが急激に悪化する。当初は金融業界内での引き取り手を探すべく交渉が行われたが不調に終わり、9月15日同社は破綻した。投資銀行第4位であった同社が政策的な救済を得られずにあっさり破綻したことで、金融市場は大混乱に陥り市場金利が急騰、金融機関同士も互いの健全性に疑問を持ったため、資金融通が停滞し金融市場が急速に縮小した。これは世界各国の実物経済にも波及し、世界貿易も大幅な縮小を記録した。
これはその数カ月後の2009年の前半になり、一通りの安定を見ることになる。




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日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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