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ベネッセ国語辞典電子特別編集版>か行>きみ

君【きみ】: 名／代
【一】（名）【１】君主・帝王・国王など国家の元首...

［最終更新日:2006-12-11／JLogosid:704969840］
関連項目：ワンステップワンタッチワンダン

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『福武国語辞典』を元に編集した電子特別編集版。日々の仕事・生活の中で使われる言葉や意味、用法が重要な現代語を中心に約6万語を収録。文章を書く際に役立つよう用例を多く掲載するなど使いやすさを追求した国語辞典。

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角川日本地名大辞典>近畿地方>奈良県

君殿荘【きみどののしょう】

(中世)鎌倉期から見える荘園名

出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典」

角川日本地名大辞典(旧地名編)>奈良県>桜井市

君殿荘(中世)
鎌倉期から見える荘園名城上郡のうち①君殿荘室町院(暉子内親王)領正安4年の室町院御領目録(岐阜県史史料編古代中世4)に記載された室町院遺領に「押小路姫宮御領……大和国君殿庄」とある仏地院領君殿荘との関係は不詳②君殿荘大乗院門跡寄所(仏地院領)「長谷之君殿庄」ともいう(寺社雑事記文明15年7月19日条)「寺社雑事記」長享2年9月5日条には「長谷寺領者,先大鳥居・君殿庄……」と見え,大乗院末長谷寺も得分権を有したらしい当荘は大乗院門徒仏地院領として同院が荘務権を有し,公事銭月別1貫文・御米(年貢米)40石を所出したが,文明9年東北院が仏地院院主職を預かった際仏地院から質物に置かれたと称して荘務権を手中にしたところが文明15年東北院が当荘を150貫文で妙徳院訓英に売却したことを契機に大乗院門跡との間に相論が起こり,門跡は東北院らを排斥して当荘を直務支配しようと企てた(寺社雑寺記文明9年12月・15年7月19日・16年8月晦日条など)大乗院門跡では直接当荘下司枳【からたち】坊(枳大輔)に年貢の納入方を命じたが,東北院にも興福寺学侶の後盾があって手強く,文明17年に至っても年貢は納入されなかった(同前文明16年9月6日・14日・17年閏3月22日条など)この間門跡と東北院との間に約諾が成立,文明16年6月以前の未進分年貢・公事は東北院に任せる一方,同年7月以降の未進分年貢・公事は大乗院門跡に納入することになり,当荘が門跡直務であることに決した(同前文明18年5月26日条)東北院方では多武峰【とうのみね】の力を借りて未進分年貢・公事を徴収しようとしたらしい(同前)またこの頃大乗院の得分というべき文明16年7月以降の年貢・公事徴収権を妙徳院訓英が多武峰あるいは枳大輔に売却するという動きが長谷寺執行から門跡に注進されているが,詳細は不明(同前文明18年6月2日・同15日条)大乗院門跡では,直務支配を行うため文明18年衆徒古市氏を代官に任じたが,年貢徴収の実は挙がらず,長享元年改めて堤勘解由左衛門尉栄重が仲介に立つこととなった(同前文明18年6月25日・19年6月28日・長享元年8月11日条など)堤栄重は門跡の奉書を得て下司枳大輔の違乱を押えて当荘に使者を入れ,長享元年12月同年分年貢・公事の徴収に成功した長享元年12月12日付枳坊算用状には「君殿庄〈長享元年丁未歳御年貢事〉合弐拾五石五斗八升之内」とあり,堤は褒賞として御米11石・公事銭6貫文を与えられ,長享2年以降は当荘代官として御米・公事銭の各3分の1を恩給されることとなった(同前長享元年閏11月25日・12月3日・同9日・同16日条など)明応7年代官は一時今市宗春房に替わったが,同9年には堤氏が還補されている永正3年には尾崎氏が代官となったものの,十市氏の押妨によって当荘御米は「一粒無之」という有様となったため,門跡では下司枳坊に年貢・公事の納入方を命じた次いで永正3年には萩屋という者が代官に任じられているが,その後の経緯は明らかでない(同前明応7年8月27日・9年2月2日・永正元年10月28日・12月24日・3年10月18日・同21日条)なお「寺社雑事記」文明16年10月13日条には「君殿庄年貢事堅加下知,庄家ハ三十間之屋也云々,名主ハ岩大夫竹屋奈良屋　執行長楽寺大文子屋」とある屋号を称する者が多く,伊勢街道に沿う町場を形成していたらしいことがうかがわれる長谷寺の膝元,現在の桜井市初瀬【はせ】付近に比定される...

出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典(旧地名編)」