ケータイ辞書JLogosロゴ 牛館村(近世)


青森県>青森市

 江戸期〜明治22年の村名。津軽郡田舎庄のうち。弘前藩領。村高は,「正保高帳」85石余,「寛文高辻帳」153石余,「貞享4年検地水帳」148石余(田153石余・畑屋敷13石余),「天保郷帳」156石余(うち弘前本では文化5年改出新田3石余),「旧高旧領」171石余。貞享元年には南側と北側の上下2か村に分かれ,家数は計10軒であったという(横内村誌)。「貞享4年検地水帳」によれば,小字に「松枝・岡部」があり,反別は田17町4反余・畑屋敷3町5反余(うち屋敷地4反余),このほかに開発可能地(田畑)5畝余,漆木8本,永荒地(畑)1畝余が見える。また,田は上田から下々田まで,畑は上畑から下々畑まで設定されていた。元禄3年には浦町組に属し,村位は中(平山日記)。宝暦9年改の御郡中郷村位付帳(弘前図書館蔵)でも村位は中とある。当村は水田耕作を主とする村である。産土神は村内になく,合子沢【ごうしざわ】村の稲荷社であった(青森市史)。明治4年弘前県を経て,青森県に所属。同11年東津軽郡に属す。明治初年の戸数16,村状は「村居平地にして,北に荒川流れ,東に野木川あり……地肥て田畑多く,農を専とす……当村二区に分れ上牛館と云ふ,其間四丁を隔つ,南の一区は家数七軒」という(国誌)。この時期でも上下に分けて把握されることもあったことがわかる。明治12年の「共武政表」によれば,戸数20・人口118(男62・女56),馬19,物産は米。同22年横内村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7250277
最終更新日:2009-03-01




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