ケータイ辞書JLogosロゴ 尼額村(近世)


岩手県>岩泉町

 江戸期〜明治22年の村名。閉伊【へい】郡のうち。盛岡藩領。宮古通に属す。村高は,「正保郷村帳」36石余(畑のみ),「貞享高辻帳」45石余,「邦内郷村志」97石余(うち給地81石余),「天保郷帳」も97石余,「安政高辻帳」77石余,「旧高旧領」97石余。天保8年の「御蔵給所惣高書上帳」では,村高97石余のうち蔵入地15石余・給地81石余。「邦内郷村志」によれば,家数60(うち山崎16)。「本枝村付並位付」によれば,位付は中の下,家数55,集落別内訳は本村47・沢口7・外山1。弘化5年岩泉代官所新設運動の際は当村も運動の中心となり,近隣村の賛成を得ようとしたが失敗した(九戸地方史)。神社は,八幡宮・山の神・不動・三つ峰・雷神社・駒形神社・尼が額神社がある。駒形神社は牛馬の神で,甲斐国から兄弟が牛に乗って来て当地を拓いたために,この牛を祀ったと伝える。ほかに金精・賽の神・南無阿弥陀仏塔・馬頭観音・牛馬塔などがある。明治元年松代藩取締,以後江刺県,盛岡県を経て,同5年岩手県に所属。同9年尼額小学校が開校,教員1・生徒数18(男13・女5)。同校はのちに岩泉小学校に編入される。同11年の村の幅員は東西約16町・南北約35町,税地は田3反余・畑56町余・宅地2町余・切替畑7町余・社地13歩・荒地6反余の計67町余,戸数49・人数265(男120・女145),職業別戸数は農業45・工業1,物産は牛・馬・鶏・米・大豆・小豆・粟・稗・蕎麦・生糸・真綿・松・杉・麻布・麻(管轄地誌)。同12年北閉伊郡に属す。同22年岩泉村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7252844
最終更新日:2009-03-01




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