出ﾙ町村(近世)
江戸期〜明治22年の村名｡二戸郡のうち｡盛岡藩領｡享保20年からは福岡通に属す｡村高は,｢邦内郷村志｣｢旧高旧領｣ともに143石余｡なお,｢正保郷村帳｣｢貞享高辻帳｣｢元禄郷帳｣｢天保郷帳｣｢安政高辻帳｣には当村の名は記されず,｢仮名付帳｣には月館村の枝村として見える｡天保3年の｢福岡通御代官所御郡分書上帳｣によれば,村高143石余のうち蔵入高は15石余,給人は2人｡｢邦内郷村志｣では,家数30･人数88,馬76｡｢本枝村付並位付｣によれば,位付は下の上,家数47,集落別内訳は本村27･関屋10･諏訪野10｡明治元年弘前藩取締,以後黒羽藩取締,九戸県,八戸県,三戸県,江刺県,青森県を経て,同9年岩手県に所属｡明治初年岩清水村を合併｡また,同時期頃に泉沢村も合併したものと思われる｡同18年の村の幅員は東西約1里･南北約2里18町,税地は田20町余･畑104町余など計162町余,戸数76･人口465(男241･女224),馬224,職業別戸数は農業75,物産は雉子･米･大豆･小豆･粟･大角豆･炭(管轄地誌)｡同22年鳥海村の大字となる｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7252919
最終更新日:2009-03-01