ケータイ辞書JLogosロゴ 仲村郷(古代)


岩手県>花泉町

 平安期に見える郷名。「和名抄」磐井郡七郷の1つ。仲村郷は,栗原郡・宇多郡にもあり,かなり一般的な郷名で,多くその郡の中心的な村落形成について用いられる。磐井郡には磐井郷があり,郡衙所在地は磐井郷だったと思われるが,仲村郷は,それと並ぶような主要村落をなしていたのではないかと思われる。西磐井郡花泉町に残る中村はその遺名であろう。前九年の役には「磐井郡仲村の地は,陣を去る四十余里也。田畠を耕作し,民戸頗る饒う」ところだったので,源氏の方では,特に3,000の兵を派遣して,その確保につとめた。これを聞いて,安倍側では,8,000の軍勢を率いて,これに決戦をいどんだとある(陸奥話記)。仲村郷が,磐井郡における中心村落の1つであったことがわかる。
解説文を自分にメール
メアド:Milana@docomo.ne.jp

(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7254434
最終更新日:2009-03-01




ケータイ辞書 JLogosトップ