ケータイ辞書JLogosロゴ 大栗村(中世)


福島県>須賀川市

 南北朝期から見える郷村名。岩瀬郡のうち。延元4年9月16日の源英房書状(結城古文書写/県史7)に「河東郷内大栗・狢森両郷」と,同年9月14日の陸奥国宣(相楽文書/県史7)に「岩瀬郡河東郷内大栗・狢森両村事」とあるのが初見。奥州式評定衆の源英房の書状には,英房の所領である大栗・狢森両郷を二階堂時藤の家人矢部又次郎が,結城親朝より預け置かれたと称して押領しているとあり,陸奥国宣は,北畠親房が押領停止と英房代官へ両村を付すべきことを結城親朝に命じたものである。二階堂氏の旧臣矢部下野守宛ての天正17年11月22日の伊達政宗知行充行状写(伊達家文書/県史7)には,「就今度抽奉公共ニ,本領之通,一むちな森千貫文,一大栗三百五十貫文……不可有永代相違者也」とあり,本領の安堵と加恩の所領が宛行われた。当地は矢部氏相伝の地と思われる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7266138
最終更新日:2009-03-01




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