川口村(近世)
江戸期〜明治22年の村名｡大沼郡のうち｡古くは河口郷に属した｡はじめ会津領,寛永20年からは南山御蔵入領｡大石組に属す｡村高は,文禄3年の蒲生高目録では680石余｡その後分村したと思われ,文化15年の村日記(県史10下)および｢天保郷帳｣｢旧高旧領｣ともに258石余｡端村に栗牧･上井草がある｡化政期の家数は本村29軒･栗牧7軒･上井草6軒(新編会津),天保13年の家数36軒･人数206(大石組人別家数書上帳)｡和紙の名産地で河口紙と称し,合羽などに用いられ珍重された｡のち金山谷産の紙をすべて河口紙と称して出荷したため,粗悪品も多く,評価を著しく損じる結果となった｡神社は熊野宮･山神社,寺院には真言宗川口寺があり天文年間山ﾉ内氏の創建と伝えられる(新編会津)｡若松県を経て明治9年福島県に所属｡戸数･人口は明治8年42･246(県資料),同20年47･288｡明治12年大沼郡に属し,同22年川口村の大字となる｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7267064
最終更新日:2009-03-01