ケータイ辞書JLogosロゴ 安侯郷(古代)


茨城県>岩間町

 平安期に見える郷名。「和名抄」常陸国茨城郡十八郷の1つ。東急本は「安隻」とする。「日本後紀」弘仁3年10月癸丑条に「廃常陸国安侯,河内,石橋,助川,藻嶋,棚嶋六駅」と見え,「延喜式」に「常陸国駅馬〈安侯二疋〉」,「和名抄」高山寺本駅名に「安侯〈茨城〉」と見える安侯駅は,当郷内の現在の岩間町安居にあった。養老3年に石城国に置かれた海道10駅に連絡するために設置され,弘仁3年に陸奥【むつ】国の海道10駅が廃されてまもなく廃止となった。のち,不便であったので,次駅である河内駅(現水戸市)とともに復活し,常陸国府と陸奥国高野駅(現福島県矢祭町高野)とを結ぶ山道の駅となった。当郷の比定地について,「新編常陸」は江戸期の上安居・下安居・木部・上押辺・下押辺・土師・大胡山・小泉・仁古田・長兎路・湯崎・住吉・矢野下・橋爪などの村々にあてる。「地名辞書」は旧南川根村・北川根村としている。なお同書は,郷内の押辺の地について,「更級日記」に見える小忍の森を押辺の訓に近いとし,押辺村にあった森で,安侯駅からも近く,歌を詠むために小忍としたという説を記しているが,未詳。岩間町安居に塚原古墳群・下安居古墳,同町土師に十三塚古墳群・土師遺跡(土師器),同町押辺に下池台遺跡(土師器),友部町長兎路に慈救堂古墳,同町仁古田に入場塚古墳,同町随分附【なむさんづけ】にナムサン付遺跡(土師器・須恵器)などがある。涸沼川流域,現在の岩間町東部から友部町南東部のあたりに比定される。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7271169
最終更新日:2009-03-01




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