ケータイ辞書JLogosロゴ 若森郷(中世)


茨城県>つくば市

 鎌倉期〜戦国期に見える郷名。常陸国筑波郡のうち。嘉元4年4月14日の千竈時家譲状に「ひたちのくに わかもりの郷三分一のちとう御代官職」とあり,北条氏被官千竈氏は得宗家領代官の地位にあった(長島千竈文書/鹿児島県史料拾遺)。康永3年2月の別府太郎幸実軍忠目安には,北朝勢の常陸進攻中,別府幸実が暦応4年5月から11月にかけて小田氏と対戦し,7月8日の玉取布陣後,同13日には「於若森合戦仕訖」とある(集古文書/後鑑)。戦国期と推定される年未詳5月16日の佐竹義重書状写には「仍去十三日氏治在城近辺号若森地在陣」とある(家蔵文書/栃木県史)。現在,当地の字館山には,土塁・濠・廓跡を良好に残した若森城があり,南北朝以後,小田氏侵攻の要所であった。文禄3年の太閤検地を機に新治【にいはり】郡に属す。同4年7月16日の中務大輔当知行目録写には「一,九百八十二石壱斗四升三合三勺〈大そ根わかもり〉」とある(佐竹義秀文書/家蔵文書)。
解説文を自分にメール
メアド:Milana@docomo.ne.jp

(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7277425
最終更新日:2009-03-01




ケータイ辞書 JLogosトップ