ケータイ辞書JLogosロゴ 小日向村(近世)


群馬県>水上町

 江戸期〜明治22年の村名。利根郡のうち。はじめ沼田藩領,天和元年幕府領,宝永元年沼田藩領,享保15年幕府領,同17年沼田藩領,寛保2年から幕府領。村高は,万治2年の真田氏所領村高書上写で61石余,寛文3年の真田氏新検地で203石余に打ち出されたが,真田氏改易後,幕命による酒井氏貞享検地で35石余に改められた(平形家文書/県史資料編12)。なお「寛文郷帳」では村高62石余うち田方7石余・畑方54石余,「元禄郷帳」「天保郷帳」「旧高旧領」はともに35石余。文政10年の組合村村高書上(鹿野沢区有文書)では家数38,うち農業専一31,農間商い・諸職人7,人数167人となっている。地内の特産物として特筆すべきものに字一の沢から切り出された砥石がある。鉱山の発見は明和年間とされ,その砥石山は地元で経営されていたが,荒れ山と化して一時休山となり,文政年間新巻村三次郎らが再開,その後,請負権利の売買によって地元・他村と経営者は変わったが,運上金は変わらず2貫20文とされていた(町誌みなかみ)。天保11年の家数36・人数140(男81・女59),江戸期を通じて家数・人数とも大きな変化はなかった(同前)。なお幕末の改革組合村高帳では,高35石余,月夜野村寄場組合に属し,家数34とある。明治元年岩鼻県,同4年群馬県を経て,同6年熊谷県,同9年群馬県に所属。清水峠越道路は古くから使われていたが,5年の月日と35万円の経費をかけて明治18年幅3間の国道が完成し,人力車が初めて通るなどし,そのため当村には畳屋と寺がないだけですべての商売屋が備わったという(同前)。明治22年水上村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7282069
最終更新日:2009-03-01




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