中野谷村(近世)
江戸期〜明治22年の村名。碓氷郡のうち。はじめ幕府領,寛永年間には総社藩領・前橋藩領や旗本小幡氏・河田氏・吉良氏領,その後も幕府領を含めた相給支配が続き,天明5年からは幕府領と旗本小幡氏・河田氏・石丸氏・小笠原氏の相給となる。なお記録御用所本「古文書」所載の寛永2年徳川家光判物によれば,小幡直之が知行1,100石のうち50石を当村のうちに与えられている。村高は,「寛文郷帳」で634石余うち田方302石余・畑方332石余,「元禄郷帳」635石,「天保郷帳」「旧高旧領」では673石余,そのほかに中野谷村新田63石余が記載されている。検地は寛永14年・明暦4年・延宝元年・享保14年に実施。当村は元禄10年松井田宿大助郷16か村の1つとなり,のち定助郷村となった。その勤高634石(松井田町誌)。社寺には熊野大神・諏訪明神(現中野谷神社)・羊神社,真言宗清元寺がある。当村の田は天水場が多く,畑地が大半を占め,畑作物として大麦・小麦・大豆・小豆・荏・大根・いも・麻・粟・稗・蕎麦などが作られた。なお幕末の改革組合村高帳では,松井田宿寄場組合に属し,高634石,家数152。明治元年本村は岩鼻県,新田は同4年前橋県からともに群馬県となり,同6年熊谷県,同9年群馬県に所属。明治6年中野谷学校が清元寺を仮校舎として開校,「郡村誌」による生徒数男48・女5。同22年東横野村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7283869
最終更新日:2009-03-01