市ﾉ川村(近世)
江戸期〜明治22年の村名｡比企郡のうち｡古くは松山領に属したという｡はじめ幕府領,寛永18年旗本中郷･成瀬･牛込･山田･鈴木･山田･向田･島田氏の相給,文政年間川越【かわごえ】藩領,幕末には上野【こうずけ】前橋藩領｡検地は承応3年｡村高は｢田園簿｣224石余,うち田71石余･畑152石余,｢元禄郷帳｣244石,｢天保郷帳｣266石余｡村の規模は東西15町･南北12町余｡化政期の家数29軒,用水は天水を利用｡鎮守は氷川社｡神社はほかに神明社｡寺院は曹洞宗永福寺･清岑寺,永福寺は永正5年の草創と伝え,天正19年寺領20石の寄進を受けた｡高札場は村の東部｡小名は悪津｡明治9年埼玉県に所属｡同年の戸数47･人口202,馬18｡物産は米･大麦･薪･木綿白布｡明治12年比企郡に所属｡同22年松山町の大字となる｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7285479
最終更新日:2009-03-01