大針村(近世)
江戸期〜昭治22年の村名｡足立【あだち】郡小室領のうち｡古くは伊奈荘に属したという｡はじめ幕府領,正保年間頃は旗本伊奈氏の知行,のち幕府領,のち旗本木下氏の知行｡検地は不詳｡村高は｢田園簿｣で214石,うち田121石余･畑91石余,ほかに野銭1貫550文,｢元禄郷帳｣332石余,｢天保郷帳｣332石余｡村の規模は東西8町･南北15町余｡化政期の家数10軒｡寛文5年25軒(田中文書)｡鎮守は氷川社,神社はほかに愛宕社･浅間社など6社｡寺院は真言宗観音寺･天台宗東性寺など｡高札場は村の中央｡小名は平岩･儘下･ﾂﾙﾏｷ･丸山･金目など,明治4年埼玉県に所属｡同9年の戸数90･人口519,馬22,荷車5｡物産は米･大麦･小麦･大豆･小豆･甘藷などで,米･甘藷を多く出荷していた｡明治12年北足立郡に所属｡同22年小針村の大字となる｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7285977
最終更新日:2009-03-01