ケータイ辞書JLogosロゴ 市之瀬新田(近世)


新潟県>新津市

 江戸期〜明治22年の新田名。蒲原郡のうち。新発田【しばた】藩領。村高は,「旧高旧領」291石余。慶安年間頃の開発と伝え,延宝5年・寛政7年に検地を受けている。文政年間頃の小須戸組書上帳によれば,高153石余,家数86・人数642。名主ははじめ開発名主の湯田家が世襲したが,幕末に小泉家にかわった。名主小泉善之助は蒼軒と号し,「粟島図説」を著した測量家・画家の父其明とともに幕末越後地理学また郷土学の先覚者として知られ,新発田藩に用いられて地図・筆写記録・随筆・日記などを遺した。近郷随一の低湿地でつねに湛水被害を受け農業生産は安定しなかった。慶応2年両組産業開物之巻によれば,家数101,大工・木挽・屋根葺・左官・小間物商い・駄菓子商い・髪結い・煙草商い・庭造り・梨子作り・紺屋・機織・植木草花作り・日雇などがあった。鎮守は神明宮。寺院は真宗大谷派正願寺。明治8年の物産は鮭520貫目・雑魚560貫目・藍4万3,000把・醤油75石・味噌3,000貫目・清酢50石・清酒641石(皇国地誌)。同12年中蒲原郡に所属。同22年荻野村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7306345
最終更新日:2009-03-01




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