ケータイ辞書JLogosロゴ 樺沢(中世)


新潟県>塩沢町

 戦国期に見える地名。越後国魚沼郡のうち。天正6年7月12日の上杉景勝書状に「かばの沢入地利かまへヲハ其儘差置可為持候」と見える(本間徴古存墨)。当地は軍事上重要な拠点であり,天正6年御館の乱が起こると景勝は,上杉景虎を支援する北条勢の侵攻に備えたが,防ぎきれず当地を放棄した。小野寺刑部少輔の武功覚書写によれば,この後「かばの沢之城」へは北条輔広が入っている(小野寺文書/越佐史料)。しかし翌年になると,景虎方に属して樺沢城に入っていた長尾景憲が志を翻し,2月3日には景勝勢が優勢となり間もなく当地を占拠,同年3月3日には武田勝頼が景勝に書を送りこれを賀している(歴代古案/同前)。なお,年月日未詳の外陣西側嵌板墨書に「上田之内かはのさわの十(住)人ちきら(千喜良)彦四郎」と見える(松苧神社資料)。城跡は昭和43年県史跡指定。
解説文を自分にメール
メアド:Milana@docomo.ne.jp

(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7308250
最終更新日:2009-03-01




ケータイ辞書 JLogosトップ