桜島村(近世)
江戸期〜明治22年の村名｡頸城【くびき】郡のうち｡はじめ高田藩領,天和元年からは幕府領｡村高は,｢慶長国絵図｣では桜か島村93石余,｢正保国絵図｣128石余,｢天和高帳｣103石余,｢天保郷帳｣113石余｡江戸初期から岩室村の山林を請刈していた｡寛永10年岩室村山之渡口日記の覚に,｢此分六百山,さくら島村之さんてん(小作)ﾉ山ﾆ相渡申候｣とある｡この定請山をめぐっては岩室村との間に山論が発生,貞享2年年貢を増額することで和解している｡天和検地では,反別田6町余･畑1町余･山林8町余,名請人7｡明和年間のものと思われる山里蝋実穂村別帳(国立史料館蔵)によれば,定納の山蝋実2升余･里蝋穂8貫438匁のほか,臨時納として里蝋562匁を吉木(新井市)の蝋点所に納めている｡安永9年の新田検地で新たに9石余が打ち出された｡神社は堂ﾉ上に保倉神社がある｡明治12年からは東頸城郡に所属｡同21年の戸数16･人口124｡同22年下保倉村の大字となる｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7310034
最終更新日:2009-03-01