ケータイ辞書JLogosロゴ 牧目(中世)


新潟県>神林村

 戦国期に見える地名。越後国岩船郡小泉荘のうち。大永5年9月日の色部氏段銭日記写に「まきの目の若宮」が記され(米沢古案記録草案),「色部氏年中行事」でも,9月10日「牧目若宮」より色部館へ,酒・濁酒・強飯・大根・鰊などが上納されている(色部文書)。天文年間と推定される閏月3日の脇河吉定書状写には,「まきのめより当島(粟島カ)へけうこ(警固)をいれられ候を……しやうかい(生害)させ申候」と見え,粟島の警固に当たっていた当地の者が自害させられている(米沢古案記録草案)。天正末年と推定される色部氏人夫等手日記には,「牧目衆」として賀藤弥右衛門尉など6名の名前が記される(反町色部文書)。当地の東側国道7号付近までは「小色部」と称されるが,これは「古色部」であろう。色部氏が加護山城を得てその山麓に居を移したのち,旧地を古色部と称したものであろう。字館ノ内には中世の城館跡があり,東側の福厳寺に鎌倉期の板碑3基,密蔵院には南北朝期の板碑2基がある。「慶長国絵図」には,平林からの道の両側に家並みが描かれ,北を流れる桃川の橋で九日市村に接し,西を流れる荒川の分流が桃川に合流し,分流の西側と南東の田の外側には野地が描かれている。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7315126
最終更新日:2009-03-01




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