ケータイ辞書JLogosロゴ 松沢(中世)


新潟県>神林村

 鎌倉期〜南北朝期に見える地名。越後国岩船郡小泉荘のうち。文永7年8月25日の色部公長譲状案写によれば,公長から氏長へ,小泉荘牛屋条のうち「作路以東」の「松沢新田等」を除く地頭職が譲られている(米沢古案記録草案)。当地は女子に譲られたと思われ,文保元年10月28日には「まつさハ・たうてん(堂田)ならびにしんてん」が誓仏尼から孫色部長倫へ譲られた(桜井市作所蔵文書)。正中2年閏正月18日には,誓仏尼から孫色部友長に,牛屋条の「つくりミち・いしの⊏ ⊐・まつさわ寺田ならひに新田うちの田やしき」が譲り渡されている(米沢色部文書)。元徳2年4月1日の誓仏尼置文案写に「まつさわの上,ふしんのひやくしやうミやう三みやう」の記載があり(米沢古案記録草案),暦応4年7月20日には誓忍尼が子息の孫九郎長門に,「まつさハのミやう田さいけ」2,750刈の地を譲り渡している(同前)。そして康永3年4月5日には,色部長倫が「色部・松沢・粟島」を尼阿妙に譲り与えている(反町色部文書)。なお,字館野には中世の城館跡があり,石匙や須恵器が出土している。古四王神社の境内には南北朝期の板碑が2基ある。この古四王神社は貞観年間の創建とされている。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7315233
最終更新日:2009-03-01




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