ケータイ辞書JLogosロゴ 村上(中世)


新潟県>村上市

 戦国期に見える地名。越後国岩船郡小泉荘のうち。天文4年かと推定される6月19日の水原政家書状写に「上州同心可申之由,村上へ御理候哉……亦村上へ御断之旨も候歟」と見え,この場合の村上は本庄房長を指す(米沢古案記録草案)。永禄12年正月13日の上杉輝虎書状写にも村上が見え,本庄繁長を指す(同前)。同年6月7日の長尾顕景感状によれば,本庄氏の乱の最中この年正月9日に上杉輝虎と本庄繁長の軍勢が「本庄村上之地」で戦っている(歴代古案/越佐史料)。当地は本庄氏の本拠で,臥牛山にはその居城があった。永禄12年4月26日の小島職鎮書状で臥牛山は「村上山」と呼ばれ(上杉家文書),同年正月17日の大川長秀書状によれば,その居城は「村上城」と呼ばれている(同前)。「慶長国絵図」では,道を挟んで長い家並みを記し,村上町(家合252軒),南の町外れから西へ曲がった所に「しり引村」(家29軒)とあり,門前川沿いののちの片町付近に中町村(185石余),瀬波との間に飯野村(43石余)が記されている。なお,臥牛山上の城郭には「村上ようがい」とあるが,これは宝永4年絵図補修の際の記入であろう。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7315788
最終更新日:2009-03-01




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