ケータイ辞書JLogosロゴ 音沢村(近世)


富山県>宇奈月町

 江戸期〜明治22年の村名。新川【にいかわ】郡藤保内のうち。天正15年頃,富山城主佐々成政の一族佐々太郎左衛門が,落城ののち立山下へ逃れてからこの地に定着したのに始まる村と伝える(宇奈月町史)。加賀藩領。寛文10年の村御印では村高は47石・免3.6(高物成帳写)。天和2年の小物成は炭竈13匁。「天保郷帳」では95石余。正保2年当村の太郎左衛門が黒薙温泉を発見。寛政8年,伊東彦四郎により愛本新用水が着工され,当村に取入口が設けられている(宇奈月町史)。慶安2年,イノシシ・サルといえども越後・信濃両国との境を越えた者を打ち捕えるよう鉄砲御渡が行われている(笹川史稿)。村内には誉田別命・天照大神を祀る八幡社があった。明治10年音沢小学校創立。同19年の戸数100・人口490。産業としては,宇奈月谷やこの地一帯に繁茂するトチやケヤキを用いて膳椀の木地を作る木地屋が古くからあり,明治期には魚津へ運ばれロクロによる本挽に仕上げられた(宇奈月町史)。明治9年石川県,同16年富山県に所属。同22年下新川郡愛本村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7317920
最終更新日:2009-03-01




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