ケータイ辞書JLogosロゴ 榎富上荘(中世)


福井県>春江町

 南北朝期〜戦国期に見える荘園名。越前国坂南郡のうち。榎富荘が分割されたもののようである。康応元年6月1日,任誉は「粟田宮并殷福(富)門院法花堂領越前国榎富上庄」預所職得分の一部を大徳寺塔頭如意庵に寄進している(大徳寺文書5/大日古)。応永21年に記された「普済禅師行記」によれば,応永5年禅師が越前の竜泉寺に赴任すると榎富上荘の住人がこぞって帰依し,願勝寺を創建して住持に要請したが,禅師はほどなく辞したという(続群9下)。長禄2年12月日の称念寺并光明院等寺領惣目録や文明5年2月の北野社領目録には,当荘内の名【みよう】として社家名・番頭名・時恒半名・幸禅名などが見える(称念寺文書,北野社文書/荘園志料)。荘域は判然としないが,近代の江留上村にあたるものと思われる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7329734
最終更新日:2009-03-01




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