樫山(中世)
戦国期に見える地名。巨摩【こま】郡のうち。天正10年の武田氏の滅亡後,甲斐に入った徳川家康は武田氏の旧臣に所領安堵を行ったが,天正10年9月9日の徳川家印判状写によれば,徳川方に属し,戦功をあげた津金衆の一員津金胤久に「根羽・樫山共五貫文」ほか計455貫100文の所領を安堵した(旧津金衆所蔵文書/甲州古文書2)。根羽は当地近くの念場(根場)のことと思われ,江戸期には樫山村のうちであったという(国志)。また,当地は古代の甲斐三官牧の1つ柏前牧の故地であるといわれ(地名辞書・国志),「野馬平」「南牧ヨセ」「北牧ヨセ」「懸札」などは牧にちなむ字名という。
解説文を自分にメール
メアド:Milana@docomo.ne.jp
(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7335519
最終更新日:2009-03-01