ケータイ辞書JLogosロゴ 上之郷(中世)


愛知県>蒲郡市

 戦国期に見える郷名。三河国宝飯【ほい】郡のうち。永禄4年11月9日に東条城攻略に功のあった松井忠次にあてた松平元康判物に「上郷償之在所」の者が松崎城に籠城したことが見えている(松井文書/岡崎市史6)。これは上之郷城に拠る鵜殿氏支配下の者が東条吉良氏に動員されていた事情を物語るものらしい。松平元康は翌5年2月に上之郷城を攻撃し,城主鵜殿長照はじめその一族の多くが戦死し,この地方に勢力のあった鵜殿氏は衰退した。同年6月11日の日扇書状に「西郡御落城」とあるのは上之郷城のことである(長存寺文書/同前)。落城後は元康の命で久松俊勝が入城し,この辺りを領した。天正18年2月5日の知行書立写によると,五井松平伊昌の知行地が「上之郷」に69俵8升8合6夕3才あった(長泉寺文書/同前)。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7356165
最終更新日:2009-03-01




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