高浜郷(中世)
室町期に見える郷名｡三河国碧海郡のうち｡応永16年正月11日の熊野檀那職譲状写に｢一所高浜郷｣とあり,当郷をはじめ,三河･尾張の檀那職が良尊から良実へ譲られている(米良文書/大日料7-13)｡なお,文明〜延徳年間の｢血脈衆｣｢小師帳｣に高浜の地名が見える(乾坤院文書)｡また,｢尋尊大僧正記｣長享元年閏11月5日条に｢三河国吉浜･高浜両所事｣,同年12月30日条には｢権預祐松行乗大社領三川国高浜･吉浜事,代官二階堂隠岐守申云々｣とある(大乗院寺社雑事記9)｡当時高浜は春日大社領で,二階堂隠岐守が在地の代官であったとみられるが,以後の所領関係については不明｡その後,天正12年かと思われる6月7日付の山本為次書状に,｢高浜なとの事｣と見える(上宮寺文書/岡崎市史6)｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7358515
最終更新日:2009-03-01