ケータイ辞書JLogosロゴ 上ノ村(近世)


三重県>白山町

 江戸期〜明治22年の村名。一志郡のうち。慶長17年の成願寺文書には上ノ村郷と見える。津藩領と紀州藩白子領の相給。村高は,「元禄郷帳」857石余,「天保郷帳」「旧高旧領」ともに863石余(うち津藩領238石余・紀州藩領625石余)。「宗国史」によれば,津藩領の家数27,牛6。明治2年の大指出帳によれば,紀州藩領の家数49,馬1,牛21,鉄砲6。文政5年完成された惣谷池は一志郡第2の大きさを持つ。東西に初瀬街道が通り,旅籠はなかったが屋号を持つ家が10軒近くあり,参宮客の入用品の製造・販売を行った。寺は天台真盛宗慧命山発心院成願寺。同寺は新長門守が戦死した長男経成のために小倭城の南に建立,明応3年ごろ真盛上人が開山。寺宝に,阿弥陀如来倚像(俗に腰かけの阿弥陀如来という)や絹本著色仏涅槃図,小倭百姓起請文・古来檀中証文・老分衆盛純起請文・資堂田記録・真九法師遺言状・真盛上人筆戸帳名号などの古文書・古記録がある。明治4年度会【わたらい】県,同9年三重県に所属。同22年佐田村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7364059
最終更新日:2009-03-01




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