ケータイ辞書JLogosロゴ 出水里(古代)


兵庫県>龍野市

奈良期に見える里名播磨国揖保【いいぼ】郡のうち揖保【いぼ】川右岸の支流の古子川に合流する中垣内【なかがいち】川流域で,現在の龍野市のうち揖西【いつさい】町を冠称する地域の東部にあたる「風土記」に揖保郡十八里の1つとして「出水里」と見え,地名由来は,この村(出水)に寒泉【しみず】が出ることによるまた,美奈志川(中垣内川)の説明に石竜比古命と妹石竜比売命による水争いが記されている話は男神である石竜比古が水を北方の越部村へ流そうとしたのに対し,女神の石竜比売は南の泉村へ流そうとした男神は山の峰を踏んで北方へ流したが,女神は指櫛【さしぐし】で水をせき止め峰の山頂付近に溝を掘って泉村の方へ流したしかし,男神は川の下流で川の流れを西の桑原村へ流そうとしたので,女神は密樋(暗渠)を作って泉村の田のある所に流し出したとあるこの説話は中垣内川の自然状態をよく組み込んでおり,亀の池を源流とする中垣内川が,井関三神社古宮(奥之宮)の北方の峰で,新宮町側へ流れる山根川の谷頭浸食による河川争奪を受けたので石垣を築き,溝を掘って防いだまた,密樋は中垣内川が狭い谷部を流れ,その下流部に砂礫を中心とした扇状地形を形成しているため,地下水脈を流れ扇状地末端に泉となって湧き出てくるこのように地形による自然現象を神々による水争いとして巧みに説話に取り入れているこうした泉の1つに赤松義村が選んだ播磨十水の1つ小柳の清水(揖西町清水)があるなお,「和名抄」には見えない
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7387819
最終更新日:2009-03-01




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