ケータイ辞書JLogosロゴ 細工所村(近世)


兵庫県>加古川市

 江戸期〜明治22年の村名。播磨国印南【いなみ】郡のうち。はじめ幕府領,寛永16年姫路藩領,その後幕府領,相模国小田原藩領と変遷し,延享4年からは一橋家領。村高は,「正保郷帳」507石余うち田485石余・畑21石余,「天保郷帳」「旧高旧領」ともに520石余。享保12年の村明細帳によれば,家数116・人数532,牛25,村の広さは東西467間・南北622間,用水は溜池に依存するが旱魃がちであったこと,また谷川の出水で田畑が冠水しやすかったことが知られる。農間に男は薪を取り草を刈り縄俵を作り,女は木綿を織るとある。年貢米は近隣の一橋家領の村々とともに芝村から加古川の水運を利用して高砂に運び,江戸・大坂へ積み出した。神社は火雷神社・春日移神社・春日神社・火産霊神社・市杵島姫神社・大歳神社がある。永禄2年の開基という安楽寺は,もと真言宗に属したが,永禄年間に浄土宗となり,志方城主櫛橋家から寺領12石の寄進を受ける(志方町誌)。ほかに円満寺があったが,廃寺となった。地内の玉田家は印南郡における一橋家の大庄家として代々その任に当たってきた。「播磨鑑」に「一橋領御陣舎」の存在が記されている。明治8年安楽寺に4か村を学区とする文明小学校開設。同14年の戸数115・人口490,田45町余・畑6町9反余・宅地3町6反余(播磨国地種便覧)。同22年東志方村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7391239
最終更新日:2009-03-01




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