ケータイ辞書JLogosロゴ 門前村(近世)


兵庫県>龍野市

 江戸期〜明治22年の村名。播磨国揖西【いつさい】郡のうち。慶長5年姫路藩領,元和3年竜野藩領,万治元年幕府領,寛文12年からは竜野藩領。村高は,「正保郷帳」413石余うち田382石余・畑31石余,「天保郷帳」414石余,「旧高旧領」では松原村を含め578石余。慶長18年の池田利隆家来知行状(竜野市史5)では当村122石余が山本加兵衛に与えられている。宝暦年間の竜野藩領分明細帳(矢本博文書/竜野市史5)によれば,高413石余,田26町6反余・畑3町2反余,家数85,山札・茶役銀11匁余。天明8年の家数88・人数348。嘉永元年には竜野藩領中組の農民1万数千人が竜野河原に参集する百姓一揆が発生し,当村の元庄屋弥右衛門がその頭取といわれる(竜野市史5)。慶応4年には当村小前百姓が庄屋の私欲による不正を訴える村方騒動があった(同前)。寛延元年の寺社控帳(同前)には天神社・荒神社・浄土真宗乗願寺と,無堂の薬師が記される。大灯国師宅跡に慶長年間頃まで草堂があり,石の手水鉢もあった(竜野志/竜野市史5)。この手水鉢は夜泣の手水鉢といわれ,竜野藩主の所望により献上されたが,夜になると寺へ帰りたいと告げて泣くことから返されたものと伝えられる(揖保村郷土資料)。明治14年の戸数68・人口348(播磨国地種便覧)。同22年揖保村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7396973
最終更新日:2009-03-01




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