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- 石川荘(中世)とは
「石川荘(中世)」の関連ワード⇒ 赤田組(近世) 飯詰組(近世) 石浜村(近世)
日本地名大辞典に収録されているものの中から、現在以前のものを再編。
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| 石川荘(中世) 鎌倉期から見える荘園名泉荘ともいう白川郡のうち鎌倉中期頃と推定される久我家領目録に「陸奥国石河庄」とあるのが初見（久我家文書）久我家領であったことがわかる成立年代は未詳であるが，「和名抄」の白河郡石川郷および藤田郷を中心に成立したものと推定される当荘の領主は石川氏であり，石川郡玉川村の岩法寺五輪塔銘に「施主□□入道 治承五年辛丑十一月□日 為源基光□」と見えている（県史７）文治５年の奥州合戦ののち石川氏は源頼朝から本領を安堵されたものと思われる文永２年８月23日の北条時宗下知状（秋田藩家蔵赤坂光康文書／鎌遺13）に「坂地・千石・富沢・谷沢・都賀・河部・給当・堤・廻谷」の９か村が見え，建武元年４月６日の陸奥国司下文案（結城文書／県史７）には「当庄内鷹貫・坂地・矢沢三ケ郷」，明徳５年４月25日の沙弥賢雄年貢請取状（秋田藩家蔵赤坂光康文書／県史７）には「石河庄蒲田村」などと見え，荘域は現在の東白川郡古殿町および鮫川村北部，矢吹町の一部にまでわたっていた弘長元年３月22日の北条重時下知状（同前）に「大炊助光行与赤坂八郎光信相論石川庄川尻郷内  田村事」と見え，当荘内川尻郷田村について坂路光行とその甥光信が相論している石川氏は北条氏の御内人であり，北条氏が地頭職を石川氏が地頭代職を所有していったものであろう建武元年４月６日の陸奥国司下文案（結城文書／県史７）によれば，当荘内の鷹貫・坂地・矢吹３か郷が結城宗広に宛行われ，同２年８月日の足利尊氏下文（遠藤白川文書／県史７）では「石川庄内本知行分」が田五郎太郎に安堵されている同年10月26日の陸奥国宣（結城文書／県史７）によると当荘などの検断職が結城親朝に与えられ，これ以後当荘は石川氏と結城氏との争乱の地となった暦応４年閏４月２日の高師冬奉書（同前）に「白河城凶徒等，可寄来石河庄村松城」，康永２年11月17日の石塔義元感状（同前）に「為誅伐凶徒，石河庄若松城警固事」などと見える永徳３年２月12日の小笠原清順譲状（小笠原文書／矢吹町史２）には，小笠原清順（長基）から子息長秀に当荘の所領が譲られている（同前）応安２年６月19日の結城千代夜叉丸（満朝）への結城顕朝譲状（白河證古文書／県史７），応永４年10月21日の結城氏朝への結城満朝譲状（同前），同７年４月８日の足利満貞書下（熱海白川文書／県史７）などによれば，当荘内に結城氏の所領があったことがわかる石河荘の呼称は，永禄12年５月28日の古殿町西光寺の棟札（県史７）や慶長10年２月15日の棟札（同前）に「石川庄竹貫村」などと見えるので，この頃まで私称されていたものであろう中通り中部，現在の浅川町・石川町・玉川村を中心とする一帯に比定される |
出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
| 石川荘(中世) 平安期～戦国期に見える荘園名... |
出典:KADOKAWA「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
