ケータイ辞書JLogosロゴ 犬飼(中世)


奈良県>五條市

 戦国期に見える地名。宇智郡坂合部郷のうち。天文初年頃と思われる8月晦日付畠山在氏書状(犬飼正氏所蔵文書/五條市史上)に「宇智郡酒合部之内犬飼分半分并阿太賀分半分申付候」とあり,当地の半分が二見郷を本拠とする地侍二見左衛門大夫に与えられた。年未詳3月3日付畠山氏奉行平芳知奉書では「犬飼名々(主カ)百姓中」に対し,「犬飼跡職・同名一円」を二見氏に安堵したので,その下知に従うよう命じられている(同前)。また年未詳の5月22日付畠山氏家臣遊佐元家等書状(同前)にも「宇智郡犬飼分事」が畠山氏から当地が二見一族の犬飼遠江守に安堵されている。明応5年坂合部郷領際目注文には「犬飼村上野村際目之出入在之」とあり,隣村上野村との間で境界争いがあったという(大津村文書)。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7398067
最終更新日:2009-03-01




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