ケータイ辞書JLogosロゴ 御坊町(近代)


和歌山県>御坊市

 明治30年〜昭和29年の日高郡の自治体名。村制時の4大字を継承。町役場は,はじめ御坊に置かれたが,郡制廃止以降,薗に置かれた。明治42年の戸数1,165・人口6,226。世帯数・人口は大正9年1,743・9,051,昭和10年2,838・1万3,258,同25年3,674・1万6,074。明治30年代に入って,日高地方では地主経済の発展および地主による銀行・肥料企業が誕生。明治末年以降には,紡績資本の地方分散化などとあいまって,工業を中心とした諸企業の設立があいついだ。これら諸企業のほとんどが当町に立地を求めたため,人口は急増,耕地の宅地化も進んだ。昭和4年紀勢西線(国鉄紀勢本線)の御坊駅が御坊町から離れた小松原に設置されたため,同6年御坊臨港鉄道(紀州鉄道)を敷設して対処。しかし大正後半以降,慢性不況,昭和恐慌とうち続く不況下,当地諸企業と地主経済は不振を極め,諸企業は大資本に吸収合併され,地主は没落するか耕地を手放しながら山林業その他に転身。また大正後半期の熊野街道の整備,さらに昭和19年の国道昇格によって当地方の政治・経済の中心地が県道(現国道42号)沿いに移動する傾向が顕著となった。なお,大正3年郡立実科高等女学校(のちの県立日高高等女学校)設立。昭和22年御坊中学校が開校。同29年市制施行。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7404570
最終更新日:2009-03-01




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