ケータイ辞書JLogosロゴ 園宝郷(中世)


和歌山県>御坊市

 鎌倉期に見える郷名。日高郡のうち。建暦2年2月日の後鳥羽院庁下文に「園宝郷壱処事 在管日高郡内,四至〈東限 泉水際,南限 甘田・亀石・富島,西限 田井・船津・出井,北限 蒼柱九寸大際〉」と見え,熊野新宮領として境四至の牓示を打ち立券言上するよう紀伊国在庁官人等に命じている(熊野速玉)。本文書によれば,当郷の所当190石のうち,新宮禰宜給60石・本宮三昧僧給20石・那智社壇承仕等給12石,残り98石は後鳥羽院熊野詣小松原御宿大粮用途とされており,勅院事・造内裏・造御願寺・役夫工・大小国役などを免除する旨が記されている(同前)。当郷の四至のうち,南の甘田・富島は現在の御坊市塩屋町付近で,西は美浜町田井あたりに比定される。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7405136
最終更新日:2009-03-01




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