ケータイ辞書JLogosロゴ 財部郷(古代)


和歌山県>御坊市

 奈良期〜平安期に見える郷名。「和名抄」日高郡六郷の1つ。平城宮跡出土木簡に「紀伊国日高部(ママ)財郷⊏⊐(戸主カ)矢田部益占調塩 三斗 天平字(ママ)宝□(五カ)年十月」,あるいは「日高部財郷⊏ ⊐立⊏ 天平宝字五年十月」と見えるのは(県史古代1),当郷のことと思われ,塩を調として貢進している。当郷名の由来は「続日本紀」大宝3年5月9日条に「阿提・飯高・牟漏三郡献銀也」と見える銀宝を掘った者の居所であったためかという(地名辞書)。当地は平安期には薗財【そのたから】荘と史料に見え,また中世では財【たから】荘ともいわれている。当郷の現在比定地は,「続風土記」「地名辞書」「地理志料」「日高郡誌」によると,若干の違いはあるが総合してみると,現在の御坊【ごぼう】市湯川町財部を中心とし,薗・島・御坊・名屋・藤田町吉田・藤田町藤井および川辺町・美浜町の一部にかかる地と思われるが,日高川の河床変化により移動があったものと思われる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7405217
最終更新日:2009-03-01




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