ケータイ辞書JLogosロゴ 田角村(近世)


和歌山県>吉備町

 江戸期〜明治22年の村名。有田郡のうち。和歌山藩領御蔵所。藤並組に所属。村高は,慶長検地高目録では83石余,ほかに小物成4斗余,「天保郷帳」「旧高旧領」ともに90石余。「続風土記」によれば,田畑高90石余,家数38軒・人数141。天保7年5月には当村庄屋が14か村の庄屋と連名で,大坂の蜜柑問屋6軒の不正を取り上げ,新問屋の設置を訴願するという事件があり,その後同種の事件が頻発し,生産者直売訴願なども行われた(県史近世3)。産土神は出【いで】村の丹生大明神社,井口【いのくち】村の高野明神社。神社は八王子社・天神社。天神社は村内北谷の姥が滝の傍らにあり,昔検地の際,奥田の免検を嘆願し検地を免れしめた老婆を祀ったと伝える(名所図会)。寺院は浄土真宗本願寺派西楽寺。ほかに薬師堂1宇。なお姥が滝は高さ10丈ばかりで,奇巌崔嵬とした所にあり,名は天神社に祀られる老婆にちなむという(同前)。明治4年和歌山県に所属。同6年には戸数41,男97・女94。同22年田殿村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7405270
最終更新日:2009-03-01




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