ケータイ辞書JLogosロゴ 大萱郷(中世)


鳥取県>国府町

 室町期から見える郷名。法美郡のうち。大草郷とも書く。永享2年8月10日清守安堵状(旧神護村百姓文書/県史2)に「大草郷中 一宮□紙木別符」,また長享2年8月12日良感安堵状(同前)に「大萱郷之中神護村」と見えるのが初見。戦国期にはもっぱら大萱郷の字をあてた。古代の大草郷の地が平安末期以後国衙に直属する所領単位として再編成され,中世の大萱郷が成立したものと推定される。永禄12年12月21日大萱郷米方算用状(旧大谷市右衛門文書/県史2)をはじめとする戦国期の文書によってみると,大萱郷は下村・野津・長谷・荒舟・山崎・岸本・長見などの各名田によって構成され,また郷内には大萱郷一宮酒賀社領神護別符なども存在したことが知られる。これらのことから考えると,中世末期・戦国期の大萱郷はすでに1つの所領としてのまとまりを失い,一種の行政区画として地名化していたことが推定される。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7407572
最終更新日:2009-03-01




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