ケータイ辞書JLogosロゴ 板倉郷(古代)


岡山県>岡山市

 奈良期〜平安期に見える郷名。「和名抄」備中国賀夜郡十四郷の1つ。高山寺本は「以多久良」,東急本は「伊多久良」の訓を付す。吉備津宮の板倉が所在したことにちなむ郷名か(地名辞書)。天平11年の備中国大税負死亡人帳(正倉院文書/大日古編年2)に,「板倉郷死亡人弐人」と見え,当郷板倉里の戸主鳥取部伎美麻呂の戸口山守部島売が6束,委文里の戸主中臣忌寸連の戸口中臣忌寸連荒鹿火が30束の正税を借りたまま死亡している。郷域は,現在の岡山市板倉を中心とする地域に比定されるが,南側に隣接する吉備津を含むという説もある。「大嘗会悠紀主基詠歌」に長和5年11月2日の時のものとして「板倉橋 君か御代板くらのはしをとにのみきゝこそ渡れ年をつみつゝ」と(大日料2‐11),「堀川院御時百首和歌」の橋の項にも「板倉の橋をはたれも渡れともいなおほせ鳥そすきかてにする」とある(群書11)。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7414658
最終更新日:2009-03-01




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