ケータイ辞書JLogosロゴ 津島郷(中世)


岡山県>岡山市

 鎌倉期〜戦国期に見える郷名。御野郡のうち。弘長3年11月日の金山寺別当下文(金山寺文書/県古文書集2)に「津島郷楠本里 坪末国名田」とあり,当郷内の田について本主末国と助綱の相論があったが,金山寺では助綱に安堵している。次いで文永7年12月26日の清原清三郎田地沽券(同前)によれば「津島郷楠本里卅六坪内」の金山寺田1反が1貫100文で小久成名に売却されている。また正応2年3月11日の金山寺免田下地和与状(同前)によれば,「津島郷楠本卅六坪」には金山寺免田が3反35代あり,この年,名主久成分1反25代(東寄)と金山寺分2反10代(西寄)とに下地が中分されている。正和元年と推定される11月23日の禅性奉書(辻常三郎氏所蔵文書/東大史料影写本)によれば,「金山寺領田二町内津島郷久吉名二段」は,嘉元年間に本主宗俊法橋が遍照院に売却したという。また暦応5年3月日の津島郷金山寺免田割付状(金山寺文書/県古文書集2)によれば,当郷の楠本里には金山寺の免田1町があった。応永20年と推定される卯月11日の備前国棟別銭免除在所注文(東寺百合文書ヌ)では「庁分三ケ郷」の1つとして「津島郷」とあり,棟別銭を免除されている。また同年8月日の備前国棟別銭沙汰并無沙汰在所注文案(同前)にも「津島郷」が見える。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7417820
最終更新日:2009-03-01




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