南方村(近世)
江戸期〜明治22年の村名｡備前国和気郡のうち｡宇喜多氏,小早川氏の支配を経て,慶長8年から岡山藩領｡なお村高は,｢領分郷村高辻帳｣226石余,｢天保郷帳｣｢旧高旧領｣379石余｡なお｢備陽記｣では枝村に柏原があり,高226石余,反別36町5反余,家数68･人数542｡また化政期の和気郡手鑑(和気郡史)では,高226石余･又高153石余,田20町9反余･畑15町1反余,家数96･人数375,育麦蔵1｡寺院は行基開基とも伝える真言宗松尾山松本寺理性院,神社には天神宮がある｡特産は漆･綿花｡明治4年岡山県に所属｡同5年の学制施行により107番小学を松本寺に開いたが,同7年吉永中村の吉永小学に合併した｡同13年頃の村誌では,改正反別は田50町余･畑6町余･山林78町余,地租741円,戸数84･人口374,産物は米450石･裸麦100石･小麦5石･大豆5石･粟2石｡なお明治11年万波芳二郎により大池改修工事が行われた｡同22年英保村の大字となる｡
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(C)角川日本地名大辞典｢旧地名｣
JLogosID:7419731
最終更新日:2009-03-01