ケータイ辞書JLogosロゴ 上村(中世)


広島県>庄原市

 室町期〜戦国期に見える村名。備後国恵蘇郡のうち。康正3年の備後国恵蘇郡西条上村八幡宮御祭御頭注文に「備後国恵蘇西条上村八幡宮」(上村八幡神社文書),文明3年3月1日の備後国恵蘇郡西条上村山王社御当帳写の表紙に「上村 山王御当帳」と見える(児玉文書)。なお西条は明徳4年10月1日の延暦寺千手院領備後恵蘇西条河北等所務職補任状にも見え,上村・下村を含んだ地と考えられる。村内にある日吉神社は貞観元年に近江の人安部幣高が勧請し,のち嘉暦年間に竹花山へ移したものという。日吉神社は延暦寺領泉田荘の鎮守として勧請され,荘民を信仰面から把握する上で重要な役割を果たしたと思われる。また,宝亀6年に宇佐八幡宮を勧請したという上村八幡神社が,村内北部の田中山に鎮座することなどから考えると,上村は泉田荘の重要地であったと思われる。日吉神社所蔵の伝八幡太郎義家着用の赤糸威大鎧(国重文)は,山内隆通が永禄6年の尼子氏との合戦から帰陣して奉納したものという。
解説文を自分にメール
メアド:Milana@docomo.ne.jp

(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7421370
最終更新日:2009-03-01




ケータイ辞書 JLogosトップ