ケータイ辞書JLogosロゴ 能良(中世)


広島県>豊栄町

 鎌倉期から見える地名。安芸国豊田郡沼田【ぬた】新荘のうち。乃良とも書く。仁治4年2月日の安芸沼田新荘方正検注目録写に「乃良十四丁六反三百卅歩」とあり,その内訳は,宿人田など除田5町1反300歩,2斗2升〜1斗代の定田9町5反30歩,所当米は公物8石5斗8升8合と地頭分6石9斗2升1合をあわせて15石5斗9合であった。文安5年12月3日の領家納入公用目安写には「五貫文 能良殿 御納」とあり,続いて寛正2年10月の小早川家中使節役銭支配状に「能良 拾貫文」とある。寛正6年10月22日の小早川平宛細川勝元感状写では,大内勢が能良・乃美に攻撃を加えたのに対して平が撃退している。この地に拠った小早川家中の能良氏は,嘉吉2年には野浦美濃守守久,宝徳3年には乃良景久の名が見えるが,その後は定かでない。年月日未詳の小早川氏一族知行分注文では75貫文の地とされる(小早川家文書)。「芸藩通志」に東能良の土井城址が能良山城,西能良の加土城址が某氏重光の居城と伝える。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7423219
最終更新日:2009-03-01




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