ケータイ辞書JLogosロゴ 府中村(近代)


広島県>府中町

 明治22年〜昭和11年の安芸郡の自治体名。大字は編成せず。明治24年の戸数723・人口3,998。大正9年の世帯数765・人口3,526。昭和11年の世帯数1,076うち農業530・工業228・商業118・交通業58など,人口4,925。県市町村資力調によれば,明治41年度の全生産額9万569円のうち米・麦を中心とする農産物が95%余を占める。農家の副業に菰・石灰俵・むしろなどの藁加工が行われ,大正9年の産額は1万6,921円(現勢調査簿)。明治18〜21年にかけハワイへ移住した者は208人(県史)。大正8年の海外渡航人員はハワイ・アメリカ・カナダを中心に男310・女261(現勢調査簿)。昭和5年字新地の埋立地に機械・自動車製造の東洋工業が広島市吉島から移転し,三輪トラックなどの製造を始めた。明治27年山陽鉄道(現国鉄山陽本線)糸崎〜広島間開通。大正9年字青崎に向洋駅を開設。同14年乗合自動車が温品【ぬくしな】―府中―広島間を運行開始。日清戦争では軍人6,300人・馬1,500頭余,日露戦争では2,000人・200頭余が,村内各戸に分散して宿営し,宇品港から出兵した(累年綴・日露事件ニ関スル雑記)。同15年府中大川・榎川・山田川などの堤防が決壊し,全壊家屋30戸・死者3名を出した(安芸郡府中村水害誌稿本)。昭和12年1月1日町制施行。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7423580
最終更新日:2009-03-01




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