ケータイ辞書JLogosロゴ 堂ノ前町(近世)


山口県>山口市

 江戸期〜明治22年の町名。山口町のうちの1町。単に堂ノ前とも称する。大市町の東に続く石州街道沿いの町で,東は円政寺町,太刀売町に接し,北は下竪小路である。黒地蔵に関連して「この街より六月七日傘鉾を出す。京の壬生にたくへつるわさなるへし」とあり(注進案),現在も当地から山口祇園祭に踊傘鉾として鷺舞を奉納することになっている。江戸後期につくられた「山口柴折」に「堂の前なる鍛冶屋町」と見え,古くは当町付近に鍛冶屋町が形成されていたことによると思われ,鎌倉期から刀匠として著名な二王が住していたといわれ,「注進案」にも「この街の鍛冶が造れる包丁は殊に鍛ひよくして他州の産に勝れりといへり」とある。宝暦年間の家数27(古実類書集)。禅宗万福寺は,明治初年大殿大路町の竜福寺に合併,寺号は廃された。明治12年の周防長門諸郡一村限地券税帳によれば,畑9畝余・宅地1町5反余。同16年の戸数86・人口218(県の統計百年)。同22年山口町の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7425927
最終更新日:2009-03-01




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