ケータイ辞書JLogosロゴ 庵治(中世)


香川県>庵治町

 南北朝期から見える地名。山田郡のうち。至徳2年5月10日に書写された庵治町願成寺所蔵大般若経奥書(新修香川県史)に「讃州山田郡庵治郷」と見える。同奥書には続けて「桜尾八幡宮御経なり」とあるが,これは字四通田鎮座の現桜八幡神社のことである。その後,「兵庫北関入船納帳」に見え,文安2年2月4日条では「菴治」,同年7月19・22両日条では「阿治」と表記されている。同帳によれば,菴治を船籍地とする船は近在する方本(潟元)で生産された塩をもっぱら輸送している。また,同帳によれば,菴治は方本とともに讃岐国人十河氏の国料船の船籍地であったことが知られるが,十河氏は讃岐守護細川氏の被官であるから,おそらく,この国料船は当時室町幕府の管領の職にあった細川勝元への京上物の輸送に従事していたものであろう。同書の文安2年12月19日条に「菴治」と見えるのが終見で,この間計10回の兵庫北関通関が知られる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7428976
最終更新日:2009-03-01




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