ケータイ辞書JLogosロゴ 一宮(中世)


香川県>高松市

 戦国期に見える地名。香東郡のうち。天正14年8月24日の仙石秀久寄進状(田村神社文書/新編香川叢書)に「一宮」と見えるのが初見。同文書によれば,秀久は香東郡一宮において100石の地を讃岐国の一宮に寄進している。讃岐国の一宮は長禄4年12月日の讃岐国一宮田村大社壁書(同前)や「大日本国一宮記」(群書2)などから知られるように式内社の田村神社であり,永万元年6月日の神祇官諸社年貢注文(永万文書/平遺3358)に初見する。続いて嘉元4年6月12日の昭慶門院御領目録案(竹内文平氏旧蔵文書)の院分国讃岐国内の所領を書き上げた箇所に「一宮〈良寛法印 秀国〉」と見え,鎌倉末期には分国主の所領として良寛法印と秀国(姓不詳)とにより知行されていたことが知られる。田村神社の古代・中世においての社領については規模や内容などまったく不明であるが,同社の所在地である一宮の地が根本を占めていたことは疑いない。慶長17年12月3日の生駒正俊知行宛行状(山崎家文書/新編香川叢書)に「同(香東)郡一宮」と見えるのが終見。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7429059
最終更新日:2009-03-01




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