ケータイ辞書JLogosロゴ 宇須々木村(近世)


高知県>宿毛市

 江戸期〜明治22年の村名。幡多郡のうち。土佐藩領。村高は,寛永地検帳256石余(南路志),寛文7年の郷村石付では宿毛郷のうちとして同高,寛保3年の郷村帳257石余,「天保郷帳」では「宿毛村枝郷」として272石余。明治3年の郷村帳では宿毛郷総分6,488石余のうち。元禄地払帳によれば,本田257石余は山内源蔵知行,新田21石余うち宿毛大庄屋給10石余・御貢物地10石余,ほかに山内源蔵役知8石余。「土佐州郡志」によれば宿毛(郷)に属し,「宇須々岐村」と見え,村の規模は縦横とも10町,戸数30余,産物は塩・海藻。寛保3年の郷村帳では戸数43・人数232(男119・女113),猟銃2,馬49。享和元年の「西郷浦山分廻見日記」によれば,宿毛郷大庄屋の支配下にあり,庄屋は椛村と兼帯で小左衛門,椛村をあわせた本田341石余・新田119石余,家数55・人数226。「南路志」では宿毛荘のうちとある。宝永4年の大地震(亥の大変)による津波では亡所となった(谷陵記)。寺社は,「土佐州郡志」によれば禅宗江海山長福寺(本尊阿弥陀)・鷂大明神社・三島大明神・八大竜王社・若宮社が見え,「南路志」によれば江海山円覚寺・鷣大明神・三島大明神・八大竜王・若宮があり,円覚寺は旧号を長福寺といい,真如寺末の東福寺預りとある。また本尊阿弥陀如来坐像(県文化財)は平安期の作といわれる。明治4年一時廃寺となったが,同13年御庄興禅寺末として再興された(土佐寺院誌)。氏神は鷣大明神で後醍醐天皇16皇子を祀り,三島大明神・八竜王と相殿であった。庄屋は森下氏が世襲した(幡多郡中士族年譜/県立図書館蔵)。明治4年高知県に所属。同8年公有の旧民家を使って宇須々木小学が開校,教師1,生徒は男25・女0(宿毛市史)。同14年の生徒数27(県史近代史料)。同22年宿毛村の大字となる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7434419
最終更新日:2009-03-01




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