ケータイ辞書JLogosロゴ 古川(中世)


高知県>吉川村

 織豊期から見える地名。香美郡のうち。香宗我部郷に属し,天正16年の香宗分地検帳には「古川分」として323筆が記され,地内の小村に竜山ノ前村・新田ノ村・平ゐノ村・飛岡ノ村・ツクテノ村・泉ノ村・大西やしきノ村・鏡野馬フクロ村があり,名として貞吉名・友重名・大良丸名・光貞名・千法師名・久重名が見えるが,地味のよい水田は,九六山と八幡山の間の平ゐノ村に多く,屋敷は九六山山麓のツクテノ村から烏川西岸の大西やしきノ村に多い。なお泉ノ村は江戸期の宝永4年の津波で消失したという(香美郡町村誌吉川村)。同地検帳には,古川分の塩浜が多く記されており,製塩の盛んであった様子がうかがえる。また当地分のホノギとして,千法師・八幡ノ前・横シマ・門ノ本・イルノ本・寺ノ前・中内・フルコシ・政所やしき・山ノ子やしき・ツクテやしき・神主やしき・五月絵やしき・泉ノマヘホリ明・飛岡・大西やしきなどがある。なお天正16年の吉原荘地検帳には,「香宗古川」と「吉原」との論所6町4反27代余が記されており,吉原荘と帰属を争った田畠・屋敷などが存在したことがわかる。
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(C)角川日本地名大辞典「旧地名」
JLogosID:7437279
最終更新日:2009-03-01




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